源泉徴収票 「基礎控除の額」の欄について

令和2年分の年末調整から、基礎控除が改正となり、「基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」を、会社が役員・従業員から集める事になりますが、その計算結果を、令和2年分の給与所得者の源泉徴収票の「基礎控除の額」の欄に、記載する事となります。

ところが、この制度は、年収が2400万円超の者については、基礎控除の額が段階的に減り、2500万円超になると0になるというもので、その間の者についてのみ、計算結果を記載する事になります。

従って、年収が2400万円以下の者については48万円(昨年までは38万円でした)と分かるため、「基礎控除の額」の欄には、480,000とは記入せずに、空白で良いとされています。給与計算・年末調整ソフトでも、出力した際に表示されない様になっているかと思います。



全くややこしい話ですね。また、年収が2400万円超の者は、なかなかいないかと思います(苦笑)。事実、年収が1000万円超の者は給与所得者の約5%です。殆どの人には関係のない今回の改正。なのに、基礎控除申告書を紙ベースで必ず会社に提出しなければならない。意味がなく複雑で無駄な事だと思います。実務を知る人間が、税制の設計にあたるべきでしょう。